早くからやりたいことが見つかる
それは人生において幸運なことのひとつだろう。ONに3年半前にジョインしてきたNAOTO.Tもその一人だ。専門学校卒業後、DTPデザイナーとしてキャリアをスタートし、全く実務未経験のWebデザイナーに転向。紆余曲折ありながらも、現在27歳にして大手ディスカウントストアのアプリディレクションも手掛ける。
その歩みは、“ただのキャリアの延長”ではなく、“常に新たな挑戦を重ねてきた軌跡”だ。20代の後半に差し掛かり、自らのデザイン哲学をさらに深めていく彼が語る「ONで進化した働き方」とは。
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最初は「アパレル×紙媒体」に魅力を感じていた
「もともと小さい頃から、絵を書いたり、造形したり、何かを“創る”っていうことがすごい好きで、早いうちから『デザインの専門学校に行こう』っていうのは考えていましたね」
早くから「やりたいこと」のビジョンが明確だったNAOTO。授業中もノートに絵を描いていたり、文化祭では率先して創作物を担当するなど、周囲が見てもその意志は伝わるほどだった。専門学校に進学後も道はブレることなく、満を持して「デザイナー」として就職活動にのぞんだ。
「Webのほうに進む選択肢はあったんですが、当時は紙媒体に興味があったので、グラフィックデザイナーを志望しました。とくにその中でも『アパレル』にずっと興味があったので、絞った就職活動をしましたね」
晴れて広告・印刷系企業にてDTPデザイナーとしてアパレル関連のチラシ制作をメインに担当する。それでも「吸収できるものは吸収して、次のステップに進もう」と心には決めていた。
「好きなジャンルで仕事ができて、すごくやりがいはあったんですけど、すでにスマホアプリが数多く現れていたので、紙媒体だけだと今後のキャリア的には厳しいかなっていうところで、キリの良い3年で転職をはじめました」
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Webは実務経験ゼロ…「壁」にぶち当たった転職活動
順風満帆に見えた社会人としてのキャリア。だがここで、進んでいた道に「壁」が現れる。
「グラフィックを経験していたとはいえ、Webの実務はまだ未経験。8〜9社ほど選考に落ちて、中には書類選考が通らない企業もありました。なかなか厳しい世界だなと痛感しました」
そんな中で出会ったのがONだ。NAOTOにとって興味があるアパレル、音楽……コーポレートをサイト見たときに、「他の企業よりカッコよく、チャレンジングなことをしてそうだな」と感じ応募。晴れてジョインすることとなった。
「ホッとしたのもつかの間、最初にプロジェクトで担当したのは、誰もが聞いたことのある会社のWebデザインプロジェクト。プレッシャーを感じましたし、バナー、LP、Webサイトなどの業務では、ユーザー動線のことまでちゃんと考えないといけなくて、紙とは全然異なっていて戸惑いました」
またそのプロジェクトでは、デザイナーはNAOTOしかおらず、「直接指導を仰ぐ」ことが叶わず、正解も見つからない。必死に食らいついていったものの、コーディングの知識もまだ乏しく、徐々に自信が失われていく。
「厳しい状況でしたね。自ら求めてチャレンジした環境でしたが、未熟さを突きつけられる形で……そこでは結局1年間デザインを担当しました。その後環境を変えるつもりで次のプロジェクトに変わって、コーポレートサイトなどのデザイン制作、不得意だったコーディングを担当しました」
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次の環境は、NAOTOの成長に大きく寄与した。「自分にどんな技術や知識が足りていないか」という気づきを得た一つ目のプロジェクトも大きいが、デザイナー仲間からのアドバイス、そしてコピーワークなどの新たな業務を経験したことにより、「クオリティの上げ方というものが理解できてきた」と、彼の失われかけていた自信を復活させた。
「そこには2年ぐらい関わらせてもらいました。次のプロジェクトが現在私がいる企業なんですが、途中キャリアに悩んでいたんですよね。というのも、再び『アパレル』のジャンルで活躍したいという気持ちが湧いてきたんです。ONのキャリア担当の方とお話をさせていただいて、結果的に『これまでのキャリアを捨てるのはもったいないんじゃないか』ということで、Webデザイナーのキャリアをより深めていくということになりました」
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チャレンジの機会を幾度となく与えてくれたON
しっかりと自分のキャリアに向き合った結果ジョインした現在のプロジェクト。アプリのUI/UXデザイナーという、また新たな職種で半年の経験を積み重ねる。
「未知の仕事ではありましたが、ギャップはありませんでした。マーケティングにおけるメール施策、ユーザーの体験を考えてデザイン設計をするという、これまでのプロジェクトで身につけてきたものが生かされた形です。App Storeとかにレビューが出てくるので、そこでユーザーから『使いやすい』などの書き込みを見ると、もっと頑張ろうという気持ちになりますね」
専門学校卒業後、駆け足で濃い時間を過ごしてきたNAOTOは、この先の展望を迷いなく語る。
「今後もUXデザインを中心にやっていきたいのと、あとはマルチに活躍できるデザイナーにはなりたいと思っています。機会があればまたWeb、紙の媒体とやってみたいですし、自分でもイラストを描いていきたいです。やりたいことはたくさんありますね」
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彼の思いを汲んで伴奏してきたONについて、「キャリアについて悩んだときに相談に乗ってくれたり、背中を押してもらった」と感謝するとともに、ユニークな業務形態についても言及する。
「制作会社だと受注発注だけの関係で終わってしまうんですけど、ONでは実際にプロジェクト先にジョインすることによって、社風や雰囲気っていうのを、肌で感じることができて、より深く関わっていける機会があるのがいいことだなと思いました。最初はドキドキしていたんですけどね(笑)」
「Webデザイナーになりたい」今後同じ思いを持った人たちもこのインタビューを読む機会があるだろう。NAOTOはエールを送る。
「なにか未知の分野にチャレンジしたいという思いがある人にとっては、ONの環境は向いているのかなと思っています。さまざまなジャンルのカルチャーに入り込んでいるから、チャンスの幅も広い。デザイナーもですし、希望すればディレクターやプロデューサーにも就くこともできる。人生の糧になるキャリアが積めるんじゃないですかね」
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